フェラーリによるヴェッテル放出から始まったドミノ倒しの移籍ラッシュは、複数のチームの名称変更と相まって本当に面白いグリッドを作ってくれました。
とりわけアルファタウリからデビューする角田裕毅には注目しなければなりません。
昨シーズンのF2で見えた高い適応能力をF1でも発揮できれば、多くのファンをワクワクさせてくれるはずです。
全チームのドライバーラインナップが決まり、新車発表も始まっていますから、このブログポストでは2021シーズンがどのような結果に終わるのかを予測してみたいと思います。
コンストラクターズ・チャンピオンシップ
1 | l Mercedes | HAM | BOT |
2 | l Red Bull | VER | PER |
3 | l Aston Martin | STR | VET |
4 | l McLaren | NOR | RIC |
5 | l Alpine | OCO | ALO |
6 | l Ferrari | LEC | SAI |
7 | l AlphaTauri | GAS | TSU |
8 | l Alfa Romeo | RAI | GIO |
9 | l Williams | RUS | LAT |
10 | l Haas | SCH | MAZ |
メルセデスの8連覇を疑う理由はまずありませんね。
不動のハミルトン-ボッタス体制で、昨年タイトルを獲ったW11と多くの部分を共有するW12を使うのですから盤石です。
フロアの規定変更がレッドブルのピーキーなマシンにどう影響するかはまだ分かりませんが、ペレスの加入で両ガレージのドライバーの総合力は向上したものと考えられます。
昨年の「メルセデス>レッドブル>その他」という構図をRB16Bが簡単に変えられるとは思えないので、私はレッドブルが今年も2位でシーズンを終えると予想します。
3位から6位までは、昨年同様の混戦を期待したいものです。
しばしばピンク・メルセデスと揶揄されたRP20の基本構造を受け継ぐアストンマーティンの車両には間違いなく速さがあるでしょうから、(フェラーリを離れたヴェッテルの復調とストロールの成長次第ではありますが)3位争いには必ず加わることになるでしょう。
昨年の激しい3位争いを制したマクラーレンもアストンマーティン同様ドライバーの一人が入れ替わりましたが、こちらにはさらにルノーPUからメルセデスPUへの変更があります。
PUだけ見ればパフォーマンスの向上が望めますが、昨年から今年へのマシンの変更点は全10チームの中で最も多いのではないでしょうか。
変更点の多さはそれだけ学習すべきことが多いことを意味しますから、少なくともシーズン序盤はアストンマーティンがマクラーレンを上回る結果を出すだろうと予想します。
ルノー改めアルピーヌには、フェルナンド・アロンソの復帰という非常にエキサイティングな変更点があります。
自転車でのトレーニング中に事故に遭ったという報せは本当に心配なものでしたが、影響はさほど大きくないようで何よりです。
2年のブランクがあるとはいえ、その間にル・マンで勝ってWECチャンピオンになったアロンソのレース勘が過去2年で衰えたとは思えません——それでも、カスタマーチームを失ったルノー/アルピーヌがメルセデス・パワーの2チームに対して大きなアドバンテージを持てるとは思えないので、私はアルピーヌの5位を予想することにします。
昨年のフェラーリPUは率直に言えばお粗末なものでした。
それでも、フェラーリのシャシーがある程度まともなパフォーマンスを持っていることはいくつかのレースで示されたと思います。
サインツが加わった今年のフェラーリが何位でシーズンを終えるか、正直私には分かりません——ただ、6位以外のどこにも置きようがないのでここに置いておきます。
PUを改善したというフェラーリがアルファタウリやアルファロメオに敗れるとは思えませんし。
7位以下は概ね昨年と同じようになると予想しますが、ハースをウィリアムズの下に置いてみました。
財政難でグロージャンとマグヌッセンを失ったハースは2人のルーキーを迎え入れて今シーズンに挑みますが、不動の体制で'21シーズンを迎えるウィリアムズとは対照的に学ぶことが多すぎます。
ドライバーズ・チャンピオンシップ
1 | l Lewis HAMILTON | 44 | Mercedes |
2 | l Valtteri BOTTAS | 77 | Mercedes |
3 | l Max VERSTAPPEN | 33 | Red Bull |
4 | l Sergio PEREZ | 11 | Red Bull |
5 | l Sebastian VETTEL | 5 | Aston Martin |
6 | l Daniel RICCIARDO | 3 | McLaren |
7 | l Lance STROLL | 18 | Aston Martin |
8 | l Lando NORRIS | 4 | McLaren |
9 | l Fernando ALONSO | 14 | Alpine |
10 | l Esteban OCON | 31 | Alpine |
11 | l Pierre GASLY | 10 | AlphaTauri |
12 | l Charles LECLERC | 16 | Ferrari |
13 | l Carlos SAINZ | 55 | Ferrari |
14 | l Yuki TSUNODA | 22 | AlphaTauri |
15 | l Kimi RAIKKONEN | 7 | Alfa Romeo |
16 | l Antonio GIOVINAZZI | 99 | Alfa Romeo |
17 | l George RUSSELL | 63 | Williams |
18 | l Nicholas LATIFI | 6 | Williams |
19 | l Mick SCHUMACHER | 47 | Haas |
20 | l Nikita MAZEPIN | 9 | Haas |
上位4人がこの順になることを予想するヒトは多いはずです。
COVIDからの回復状況が良くないというようなことも聞きませんし、ハミルトンの8回目のタイトル獲得は間違いないでしょう。
状況次第では、昨年のようにボッタスとフェルスタッペンの2位争いは接近したものになるかも知れません。
ここにペレスも絡んでくれば、きっと面白い2位争いを期待できるはずです。
マクラーレンとアストンマーティンの両チームで、ともに移籍してきたドライバーが残留ドライバーの上でフィニッシュするというのは大胆な予想でしょうか。
ここにアルピーヌの2人に絡んできてほしいとは思うのですが、前述したようにカスタマーチームの不在によるデータ量の減少という悲観要素があるので、9位にアロンソ、10位にオコンを予想することにします。
ギャズリーがフェラーリの両ドライバーを上回る得点でシーズンを終えると予想すると、フェラーリを過小評価しているように思われるかも知れません。
しかし昨年クヴィヤトに対して圧倒的に “乗れて” いたギャズリーとAT02(実質的なAT01B)の組み合わせが今年も好結果を出してくれれば、レクラークやサインツに対抗できると思います(思いたい)。
アルファタウリ推しとしてそのようなシナリオに期待して、この予想をしておきます。
今年のF1で最もエキサイティングなルーキーである角田が四輪デビューから昨年のF2までに見せた適応能力の高さは驚異的なものでしたから、同じものをアルファタウリでも見ることは可能だと思います。
とはいえ1年目ですし、佐藤万璃音曰くF2から「3つくらいカテゴリーが離れている」F1ですから、最初の数戦をドライビングエラーで失うことがあっても驚くことではありません。
シーズン終盤でギャズリーに対してどこまでパフォーマンスを近づけることができるか、今から楽しみです。
最下位争いについては、ウィリアムズにはパフォーマンスの向上を期待させてくれる要素はなくても下がる要因は見当たりません。
対してハースには、戦力低下の要因しかないように見えます。
クイックラーナーではなさそうなシューマッカーとあのマゼピンのルーキー2人組が今のハースで初年度からポイントを獲るには、相当な幸運が必要になるはずです。
ランダム・プリディクション
最後に、ランダムな予想をいくつか挙げておこうと思います。
当たったら儲けもの!
フェルスタッペンが2勝する
ペレスが4レースで2位表彰台を獲得する
角田の最高位は5位
ライコネンが2戦でQ3に進出する
最終2戦の予選で角田がギャズリーを破る
ストロールはヴェッテルに総得点で下回るが、最高位では上回る
マゼピンはシューマッカーの2倍以上の数のペナルティーを受ける
リカードはシーズン中に1回以上周回遅れになる
ホンダとレッドブル・ファミリーの関係が(公式には)終了する2021年なので、関連する予想を4つ含んでおきました。
シーズン終了後に答え合わせをしましょう😊
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